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BIS規制とは
BIS規制は、国際的な金融システムの健全性強化と国際業務に携わる銀行間の平等な競争条件の確保を目的として、1988年にバーゼル銀行監督委員会(バーゼル委員会)において策定された、銀行(および銀行グループ)を対象とする「自己資本比率規制」のことを指します。
【新BIS規制(バーゼルII)のルール公表】
ここでいう自己資本比率は、株主資本等から構成される自己資本を「分子」、一定のルールに基づき計算されたリスク・アセットを「分母」として計算されます。
1990年代に入ってから、金融の自由化・国際化が一層進むとともに、その間に銀行の抱えるリスクが複雑化・高度化し、現行のBIS規制では限界があることが認識されるようになりました。
このため、1998年から、バーゼル委員会において大幅な改訂作業が進められ、2004年6月末には新BIS規制(いわゆるバーゼルII)のルールが公表されました。
バーゼルⅡによる規制は2007年3月末から実施
バーゼルIIでは、これまでの枠組を見直し、
(1)自己資本比率の計算の精緻化
(2)監督当局によるチェック
(3)市場によるチェック
の「3本の柱」によって、現在の経済・金融システムにふさわしい規制となることを目指しています。
特に、(1)では、信用リスクの計算が精緻化され、格付機関等による外部格付をもとに計算する「標準的手法」および銀行自身の内部格付に基づいて計算する「内部格付手法」のうちから、銀行は自らに適する手法を選択することができるようになりました。
また、事務ミスや不正行為等により損失を被るリスク(オペレーショナル・リスク)についても分母のリスク・アセットに加えられています。
なお、わが国では、バーゼルⅡによる規制は2007年3月末から実施されています。